ETHの特徴的な技術であるスマートコントラクトのバグでERC20トークンの取引停止が起こった。
スマートコントラクトのバグ発生
技術的なことは上記事を参照。
何が起こったのかと言うと、悪意ある者が膨大な量のトークンを発行、それを通常のアドレスに入金することができる「バッチ・オーバー・フロー(BatchOverFlow)」と呼ばれるバグが起こった。
つまり、不正で仮想通貨を増やせるバグが起こったということである。
ERC20トークンとは?
ERC20トークンとは、「Ethereum Request for Comment」の略でイーサリアムのブロックチェーン上でトークンを発行する際の標準規格。20番目であったことからERC20トークンと呼ばれている。
マイイーサウォレットなど、イーサ系トークンとして同じウォレットで管理できることが利点でTRX、OMGなど2万近くの様々なERC20トークンが存在している。
現在、ICOで利用されるETH系トークンは、ERC20トークンが殆どである。
一部取引所でERC20トークン取引停止へ
「バッチ・オーバー・フロー(BatchOverFlow)」のバグにより仮想通貨取引所のERC20トークンは多くの仮想通貨取引所で次々と取引停止になっている。
【Ethereumスマートコントラクトでの重大なバグ発覚に伴う緊急措置について(1)】
— QUOINE Japan 公式 (@QUOINE_Japan) 2018年4月25日
本日ニュース等で報道されておりますとおり、Ethereumのスマートコントラクトで重大なバグが発見されておりますので、影響を鑑みて当社ではERC20ベースのQASHトークンの取引をすべて停止させていただきます。(続く)
QUOINE(関東財務局長第00002号)
OKEX
We've temporarily suspended ERC-20 token deposits and withdrawals while we review all smart contracts for exposure to the reported batchOverflow bug. We take any reports of vulnerabilities very seriously to ensure that customer funds remain safe. Thank you for your patience!
— Poloniex Exchange (@Poloniex) 2018年4月25日
Poloniex
Due to a potential issue detected in ERC20 smart contracts, we initiated an internal inspection. All deposits and transfers on ERC20 tokens will be getting online in accordance with the results of the inspection. Please refer to the System Health page for online status.
— HitBTC (@hitbtc) 2018年4月25日
HITBTC
取引継続中の取引所も
Regarding the batchOverflow bug in the news - we investigated & didn’t find any ERC20 tokens listed on Bittrex that are vulnerable to it. Customers may continue their normal activities since ERC20 token trading isn't expected to be disrupted by this issue. https://t.co/ixIU4ZZd6D
— Bittrex (@BittrexExchange) 2018年4月25日
今回の「バッチ・オーバー・フロー(BatchOverFlow)」のバグは、一部で全てのERC20トークンで起こっているのではない。
海外Bittrex等の取引所では、全てのERC20トークンの取引を継続中。
スマートコントラクトのバグはウェブボットの予想等で想定内か
やっぱウェブボットの予想すごすぎだわ・・・
— ろー@仮想通貨ブロガー📘 (@hs_maji) 2018年4月25日
イーサリアムのスマートコントラクトの問題を的中させてる pic.twitter.com/mRmohXvL6K
お待ちかねウェブボット12月(1/30時点でこれが最新ね)のイーサリアムじゃい^^
— ウェブボットマン (@cryptowebbot) 2018年1月30日
むずいぞ~むずいぞ~^^
RTよろしくね^^#仮想通貨 #BTC #BCH #LTC #XEM #EOS #XLM #NEO #TRX #ウェブボット#ETH #Ethereum #イーサリアム pic.twitter.com/bI4Si3yKMQ
スマートコントラクトのバグはウェブボットの昨年の12月の予測で既に予測されていた。時期は2018年の中頃ということだったが、少し早めに起こった。
また、ETHはまだ未完成の段階。バグは想定内という方も多いとだろう。ゲームのようにバグが出たら修正してゼロに近づけるだけである。むしろ今のうちに見つかって良かったと思う。
本日のまとめ
悪意ある者が膨大な量のトークンを発行し、それを通常のアドレスに入金することができる「バッチ・オーバー・フロー(BatchOverFlow)」と呼ばれるスマートコントラクトのバグが起こり、一部のERC20トークン取引停止になった。
大きな被害もなく、元々、スマートコントラクトに脆弱性が見られていたのと、ウェブボットさんの予測で指摘されていた。よって思ったよりも大きな影響が見られない事態になった。
暗号通貨はお金のイノベージョン。歴史を共に見届けよう。