南米のウルグアイが「法定デジタル通貨」の試験運用を開始した。
ウルグアイが法定仮想通貨の試験運用を開始
南米にあるウルグアイが、世界初の「法定仮想通貨(デジタル通貨)」を公式に発行した。半年間の試験運用となり、事実上どの国よりも早い。
ウルグアイは人口345万人ほどの小さな南米の小国である。近年では物価が高騰、失業率が高まっており、経済の状況は思わしくない。
サッカーの強国としても有名で、W杯で優勝経験もある。
1万人を対象に、ウルグアイの通貨ペソと同価値の法定デジタル通貨「eペソ」2000万ペソ(約7800万円)分を発行して配布した。「eペソ」とは、ブロックチェーン技術を活用した「法定デジタル通貨」だ。
ウルグアイの中央銀行のベルガラ総裁は「新しい通貨ではなく、ウルグアイペソと同じだ」と説明。今後、6カ月にわたり試験運用を実施し、国民の反応をみるということだ。これは国際レベルでは初の試みになる。
デジタル化は、紙幣の維持コスト削減という目的があある。ベルガラ総裁は「紙幣の印刷や全国への流通、移動中の警備は高額だ」と指摘している。
また、脱税や資金洗浄(マネーロンダリング)の防止にも役立つという。
ただし、銀行が6ヶ月の試験運用期間を超えてデジタル通貨を続行することを決定した場合、物理的な現金をすぐには廃止することはないようだ。ゆえにデジタル化への完全移行には長い時間がかかりそうだ。
http://www.bcu.gub.uy/Paginas/Default.aspx
法定仮想通貨はエストニアが1番最初かな?と思っていたが、まさかのウルグアイで驚いた。「米IBMの技術を活用するなどして実用化にこぎつけた。」ということ。
よくビットコインは、脱税やマネロンに使われるというが、誰にでも資金の流れを確認でき、紙幣とは違い細かいお金のやりとりも必ずブロックチェーンの記録に残る。したがって、寧ろ脱税やマネロン防止になるはずだ。
実際、仮想通貨界隈でもJPモルガンのビットコイン買占めや、最近だと、ロジャー砲がくるぞ!と言われていたのもブロックチェーンの記録により資金の動きが確認できるからだ。
ロジャーバーのアドレス
あのビットコイン長者のロジャーバーのアドレス。ここから資金の流れが確認されたので、ビットコインを売り浴びせるロジャー砲がくるぞと言われていた。
JPモルガン買い支えの記録
ビットコインはアドレスが存在し、資金の流れが見え、記録は改ざんできない。
先日、パラダイス文書で脱税疑惑が問い立たされたが、うやむやになっている。理由は、資金の流れが見えないからだ。うやむやだからこそ、文書に載っていた人達は叩かれ、非難を浴びる。もしブロックチェーンのように誰でも確認できれば、事実かは明らかになり、疑いは晴れる。
どちらにせよ、紙幣は輸送費やその護衛などコストもかかるので、デジタル化は避けられないだろう。現金主義の日本では時間がかかりそうだが、ウルグアイのニュースは、お金のデジタル化の大きな1歩になったと思う。
暗号通貨はお金のイノベージョン。歴史を共に見届けよう。