Segwit2xのハードフォークが中止になった。つまり、ビットコインの最大の山場といわれていた分岐は中止となった。
危険なビットコインの分岐、合意を得られず中止へ
論争の激しいビットコインソフトウェアアップデートの主催者は、ハードフォークを使ってブロックサイズを増やそうとする試みを中断している。
Bitcoinのスタートアップやマイニングプールからの強力なサポートで知られているSegwit2x(または単に '2x' )と呼ばれる計画は、ブロックサイズを494,784で増加させることでしたが、11月16日前後に発生すると予想されていました。関係者によると、プロジェクトの目標は、ビットコインのトランザクション容量を増やすためにこの対策を使用することでした。これは今日、ソフトウェアのルールの性質によって制約を受けています。
このサスペンドは 、Bitcoin WalletソフトウェアプロバイダーのBitGoのCEOで共同設立者のMike Belshe氏が電子メールで発表したものです。Segwit2xプロジェクトの指導者の一人である彼は、スケーリングの提案はあまりにも議論の余地があると主張しました。
彼がこの述べました:
「残念ながら、現在のところ、ブロックサイズのクリーンアップには十分なコンセンサスが構築されていないことは明らかですが、現在の経路を継続することで、コミュニティが分割され、Bitcoinの成長が妨げられる可能性があります。
「今後の2MBアップグレードの計画を中断している」
ザポCEOのWences Casares、Bitmainの共同設立者Jihan Wu、Bloq CEO、共同設立者のJeff Garzik(Blockchain CEO)と共同創業者である5月に開催された会合で、創業者のピーター・スミス(Peter Smith)とシェイプシフト(Shapeshift)のCEO、創始者のエリック・ヴォールヒーズらはB2Xの中止に著名した。同グループは、ステークホルダーからより多くの合意が得られれば、ブロックサイズがさらに拡大することを期待していると述べた。
開発者のJeff Garzikは、BTC1 Slackグループの声明で、代替ソフトウェアは引き続き開発され、「ビットコイン、ライトコイン、その他のビットコイン・チェーンなどの他のチェーン」をサポートする可能性があると述べた。
どうやら十分な合意を得られず、Segwit2xのハードフォークで生まれるB2Xは中止になったようだ。コミュニティの分断でビットコインの成長が妨げられる危険性を考えたということ。危険な分岐ということを理解して中止してくれて嬉しい。
B2Xは「延期で中止」ということだが、開発者が1人であったり、リプレイプロテクションもされていない、つまり、将来の通貨としての安全性が確保できないのであれば、同意は今後も得られないかと思われる。
ハードフォーク中止でアルトコインに資金戻る
分岐が中止になったことで一時的にビットコインや避難先であったビットコインキャッシュ、ライトコインが大きく下落した。そして、アルトコインに大きな買いが入った。B2Xの配布もなくなったので一気にアルトに資金が移った形になる。
この動きを見ると、B2Xを欲しかった人が多かったことがわかる。
B2Xが配布される予定で先物が高値をつけたために、ビットコインに資金が流れていく中で、下でアルトコインを購入していた者達は大きな恩恵を受けた結果になった。
ビットコイン分裂の避難先になっていたビットコインキャッシュは大きく下落したが買い戻しが入った。
上は世界最大出来高を誇るHitbtcさんのビットコインキャッシュのチャート。日本円では5000円ほど下落したが、すぐに買い戻しが入り、また7万円代に戻った。
現状は他アルトと比べると伸びは落ちている。ひょっとしたら他に移る方もここで増えるかもしれないがこれまでとは違う強さを持ちつつある。
実はビットコインキャッシュは中国のタクシーなどで使われている。また日本でも始めて利用できる店舗が現れた。詳しくは下記事を確認して欲しい。
匿名通貨も元気だ。特にMoneroがやばい。強い買いが入っている。
モネロの価格が上昇を記録、数ヶ月ぶりに12000円の価格に到達。
— CoinPost -仮想通貨情報サイト- (@coin_post) 2017年11月7日
要因は、モネロが昨日発表したマルチシグネチャ機能のテスト段階以降ニュースとなるだろう。
この機能実装で、大きな影響力を持つダークネットのモネロ主要化が期待されるhttps://t.co/QikuInkGhw
Moneroは、今後のダークネットの支配化を期待されている。実際、モネロはダークネットで使われており、今でも大きな影響を持っている。それを支配するクラスになるのであれば凄いことになりそうだ。
ダークマーケットは2012年には約18億円だった市場規模は、2015年に約180億円とわずか3年で10倍にまで拡大している市場。
ダークネットとは「使っていいけど、誰も使っていないIPアドレスのこと」を指す。例えば、このブログのページが家だとすると、空き家みたいな場所がダークネット。
ダークネットマーケットは、その空き家みたいな場所でお店を開いていて、違法ドラッグやミサイルなどが購入できる。ダークマーケットは、人に購入したことは絶対に知られたくないものが多数売買されている。
そこで、匿名通貨Moneroが使われているわけだ。ビットコインの場合だと、購入した際にアドレスで追われてしまう。違法なものも取り扱っているので、最悪、捕まってしまう可能性がある。そこで、売買のために匿名通貨が利用されているわけだ。
全体的な流れを見ると、B2X問題でビットコイン等に退避して大きく下がったアルトコインは価値を上げている。ビットコインのドミナンス(仮想通貨全体でビットコインのしめる割合)はすでに2%近く落ちた。
草コイン等(1円以下の通貨が多い)も下がっていたものが戻ってきてる傾向が見られた。前日比2100%の草コインもあった程である。前日比2100%!と思うかもしれないが、6月の価格付近まで戻っただけ。
いまのうちから草コインを仕込むのも面白いかも知れない。
ビットコインがまた危機を1つ乗り越えた。ビットコイン自体は、しばらくは調整があるかもしれないが、仮想通貨は更なるステージにいくだろう。2018年が楽しみだ。
暗号通貨はお金のイノベージョン。歴史を共に見届けよう。