先ほど、僕も利用している仮想通貨取引所コインチェックにてB2Xについてのお知らせがあった。
B2Xで信用の返済義務が発生
返済義務の発生について
以下の場合については、B2Xの付与により「BTCと同量のB2Xの返済義務」が発生いたします。
・レバレッジ取引でBTCショートポジションを保有する場合
・信用取引でBTCを借り入れている場合・B2Xの返済義務が発生した場合、返済が完了するまでの期間、保有する日本円とCoincheckで取り扱う全ての仮想通貨の出金が不可となります。
・返済時にB2Xの残高が不足している場合、B2X以外の通貨にて返済を行うことがございます。この場合、変換レートは弊社にて実勢レートを基に判断をさせていただきます。
・B2X返済のタイミングにつきましては、弊社にて判断を行い、後日改めてアナウンをいたします。
さいごに
このたび「Segwit2x」に係る分岐への対応は、前回お知らせいたしました「Bitcoin Gold」に係る分岐時と対応が異なります。今回の対応は「はじめに」に記載の通りReplay attack対策が行われるか不透明であること、またSegWit2xに係る分岐を推進するコミュニティにおけるこれまでの影響力から、BTCの価格に与える影響が甚大であることを想定し、お客様には可能な限り公正な対応を行うため検討を行ったものとなります。
前回のビットコインゴールドの時とは違い、B2Xでは信用取引の返済の義務が発生する。注意。詳細は公式ブログにて確認して欲しい。
過去のビットコイン分岐時の値動き
ビットコインキャッシュの分岐時
キャッシュは2017年8月1日21:20にビットコインから分岐。21:20が過ぎた途端、急激にBTCが落ちた。1BTC31.5万→28.15万まで3万円以上も一瞬で下がった。しかし、その後、落ち着きを取り戻し1BTC=30.5万で推移した。
この分岐時にショートポジションを持っていた者はコインチェックでビットコインキャッシュの返済義務が発生した。
ビットコインゴールドの分岐時
ゴールドは2017年10月24日午前10:21にビットコインから分岐。1BTCあたり667000→622000円まで下落した。その後、若干回復した後、1日後にもう1段階落ちた。
この分岐時にショートポジションを持っていた人は、キャッシュの時とは違い、コインチェックで返済義務が発生しなかった。返済義務がないので安心してショートポジションをとることができた。例えば、ビットフライヤーでビットコインの現物を持ち、コインチェックでショートすれば稼ぎやすい状態であった。
ただ、キャッシュと違ったのは、分岐前に下落したこと。信用の返済義務がなかったので、少し前にショートを入れた。
2回の分岐で共通しているのは、分岐後に価格を大きく下げた点。分岐直後は新しい価値が無条件で生まれるため価格が一時的に下落しやすい。
B2Xの分岐時の調べ方
B2Xのハードフォークは494784ブロック目が採掘された際に起こる。
予定では、あと15日と9時間ということで、ゴールド同様にだいぶハードフォークの時期が早まっている。現在の時間で計算すると11月14日夜21:40時頃だろうか。ただし、日付はあくまでも目安で、ブロック数が494784に達したらB2X誕生となる。注意して欲しい。
「で、ブロックってどこで確認するの?」という話だが、ビットコインのブロック数はBitcoinブロックエクスプローラ - ブロックチェーンで確認できる。一番上のブロック数が最新のブロックとなる。
左上の最新のブロックが494784ブロック目に達したらハードフォークされる予定。個人的にはハードフォークしなければ良いのだが、可能性は薄い。
B2Xの分岐時のパターン
・ビットコイン下落の場合
これまで2回のハードフォーク同様の流れが予想できる。
All Cryptocurrencies | CoinMarketCap
特にB2Xは先物で1B2X=13万円以上で高い価値を維持している。
よって、分岐までビットコインを所持して、分岐後、B2Xをゲットする条件を満たしたら強烈な売りが入る可能性が高い。もともとテクニカル的にも高い位置にあり、マイナーのハッシュパワー次第では、ビットコインに大きな調整が入る可能性も十分にある。
・ビットコイン上昇の場合
B2Xが全く採掘されずに使い物にならないことがわかった場合や、突然の良ニュースがあれば上昇する可能性がある。例えば、ETF可決やアマゾンがビットコインを取り扱うなど正式に発表があるなどだ。また、過去2回の分岐データから分岐直後の下落予想ができるので、あえて資金を持っている者が押し上げてくる可能性もゼロではない。
現在のビットコイン
11月1日、ビットコインが72万を突破し、今年の最高値を更新した。
原因は、今年中に米国の最大手の先物取引所であるCMEが今年中にビットコインの先物を取り扱うことが決まったとのこと。
ビットコインの市場は株式の0.1%強であり、米最大手のCMEが入ってくることで大量の資金の流入が見込まれる。そういった期待上げかと思われる。
ビットコイン先物を上場する計画を発表したCMEグループの業績
— crypty (@crypty0720) 2017年11月1日
CMEグループはシカゴに本拠がある世界屈指のデリバティブ取引所の運営会社
単純比較はできないが、日本取引所Gの営業収益1,078億円、当期利益423億円(16年度)からその規模の大きさが分かる#ビットコイン #CME pic.twitter.com/YAsXKtXaKH
CMEグループは非常に大規模な米国会社だ。
また、先物1B2X=13万であり、直前にビットコインの買いが入る可能性もある。そして、仮にB2Xが本流になるなら元のビットコインを持っていれば良いことになる。
分岐直前も様々な思惑から大きく動きそうだ。
信用返済義務のあったビットコインキャッシュの分岐時のビットコイン価格推移のグラフ。当時は白い矢印の部分、つまり、分岐直前までビットコインは上がり続けた。
今回はどうなるのか見物だ。
暗号通貨はお金のイノベージョン。歴史を共に見届けよう。