以前、ライトコインの性能を大幅に上げるライトニングネットワークのテストが成功したことは記憶に新しいが、先日、ビットコインとライトコインで「アトミックスワップ」と呼ばれる技術が成功した。
※本文は、技術的な説明よりも理解を重視したざっくりとした内容になる。
ビットコインとライトコインのアトミックスワップが初成功!
Did a cross-chain atomic swap with LTC/BTC! 😁
— Charlie Lee (@SatoshiLite) 2017年9月22日
10 LTC for 0.1137 BTC with @JStefanop1. ⛓️⚛️💱https://t.co/vXwTNirk0Jhttps://t.co/3NTplBOoW9 pic.twitter.com/DRKaHg4Wc7
またもや、ライトコインの生みの親であるチャーリー・リーにより、ビットコインとライトコインの「アトミックスワップ」が成功した。
アトミックスワップとは?
一言で言うと、「中間を通さずに2つの通貨を交換」することができる。
例を上げてみよう。
これまで僕たちは取引所などで手数料を支払いビットコイン→ライトコインに交換していた。ところが、アトミックスワップを使うと取引所を通すことなく取引ができるようになる。つまり、取引所のような中間業者を使うことなく、ビットコインからライトコイン、またその逆のライトコイン→ビットコインに交換することができる。
取引所を通さないことで手数料がかからず、マウントゴックスのような事件に巻き込まれる心配もない。まさにアトミック(Atomic・原子の)スワップ(Swap・交換)となる。
アトミックスワップの進化で見える今後の世界
Success! Two trustless parties just traded $DCR and $BTC directly over Twitter via atomic swap.https://t.co/5OdRSdHejm pic.twitter.com/kH8C9FsHZd
— Narcélio Filho (@narcelio) 2017年9月22日
DCRとBTCのアトミックスワップに成功したというツイートも見られた。
Decred (DCR) price, charts, market cap, and other metrics | CoinMarketCap
DCRは「decentralized credit」の略で仮想通貨の1つ。Decredコインといい、今年で一時期100倍以上を超え、現段階ではあのコインチェック銘柄であるNEMより伸びている仮想通貨。
↑またライトコインとVertコインのアトミックスワップも成功している。
Vertコインは時価総額86位の仮想通貨。公開後、急激に価値を上げた後、下落、2014年の夏ごろから2017年2月頃まで低迷していた通貨である。
このようにビットコイン、ライトコイン、Decredコイン、Vertコインのようにアトミックスワップのネットワークが成功している報告が最近多く見られる。
現状の僕らがビットコインからライトコインに交換すると、取引所の手数料がかかる。それがアトミックスワップでなくなる。取引所等に預けることがなくなり、マウントゴックスのような危険性もなくなる。何かを通さないことは手数料がなくなるだけではなく、安全性が格段に増す。
不安点というと、取引所の取引が減るので取引所の利益が減り、破錠リスクが上がる点。コインチェックのように貸仮想通貨で仮想通貨を貸し出せるサービスのような利用者にメリットを考えていく必要がある。銀行だけではなく、仮想通貨取引所も考え方を変えていかないと厳しい時代になっていくだろう。
Correct!
— Charlie Lee (@SatoshiLite) 2017年9月22日
驚いたのはアトミックスワップはSegwitを必要としなくてもできるとチャーリー・リーさんは答えている。飛躍しすぎかもしれないが、将来的には円やドルなども加わり、全ての通貨でアトミックスワップができる時代が来るかもしれない。
暗号通貨はお金のイノベージョン。歴史を共に見届けよう。